活動名 | JFE スチール株式会社 西日本製鉄所 福山地区 |
実施日 | 2019年2月26日(火) 見学時間 13:00~15:00 |
場所 | JFE スチール株式会社 西日本製鉄所 福山地区 広島県福山市鋼管町1番地 |
参加者 | 20名 |
主催 | 計装士会 |
協賛 | (一社)日本計装工業会 |
報告者 | 中国地区幹事 久城 啓 |
1.はじめに
今年度は広島県福山市鋼管町のJFEスチール 西日本製鉄所を訪問しました。
JFEスチールは、世界最先端のテクノロジーを駆使したダイナミックな製鉄ラインで 高品質な鉄製品を製造しています。(丸鋼管、鋼板、鉄道レール、H形鋼、棒・線材等)。
2.施設概要
工場総面積(福山地区):900万㎡
原材料ヤード:鉱石、石炭
高炉: 4基
製造設備: 製鋼、熱延、冷延、厚鋼、形鋼、鍍金、鋳造
3.見学内容
まず、会議室で製鉄所の概要説明と全体工程の解説ビデオを視聴し、バスで敷地内の製造設備へ移動しました。広い敷地内には鉄道のレールが敷かれ効率よく材料を運搬するための専用機関車がゆっくり走っています。改めて東京ドーム300個分の広さを実感しました。最初に見えて来たのは高さ約100mの高炉です。この高炉で鉄鉱石溶解、還元して鋼(はがね)のもととなる銑鉄を作り出すそうで、炉内の温度は、最高で2,000℃以上になるという説明がありました。ここで使用される原材料は主にオーストラリアからの船による輸送で、岸壁近くの材料ヤードで貯蓄されていました。
つづいて製鋼工場を通り熱延工場に移動し、1㎞にも及ぶ熱延ラインを見学しました。
場内では、熱せられた真っ赤な厚さ25㎝の鋼片がゴトゴトと大きな音をたてて前方通って行きます。移動していく鋼片までの距離は、かなりありますが熱気を肌で感じることが出来ます。圧延機の直前に真っ赤な鋼片に水を吹き付けることで表面の不純物除去しながら、少しずつ厚さを薄くして行く工程を見ることが出来ました。ほとばしる大量の水は福山市を流れる芦田川から取水し、使用後は、ろ過を繰り返し再利用しながら、1日7万トン使用しているそうです。厚さ25㎝の鋼片は最終的に約2㎜~3㎜に延ばされ渦巻き状に巻いて併設されるコイルヤードで保管されます。コイル状に巻かれたばかりの製品は約500℃有り、自然冷却には3日位かかるそうです。
この熱延工場で感じたことは、完全な集中管理によりオートメーション化され1㎞に渡る熱延ラインの中で、ほとんど作業者を見なかったことが印象的でした。
一連の製造工場の見学を終え、再び会議室へと戻り、この製鉄所では地球環境を重視しながら、大気(粉塵対策)や水質などの環境保全に努め、徹底した省エネルギー活動を推進しているという説明がありました。
4.見学を終えて
心配していた天気は、絶好の見学日和となり、東側岸壁の原料ヤードから高炉、製鋼、熱延、冷延、巻取、製品倉庫へと西側に向け直線的に効率良く配置された流れを見ることが出来、無事見学会を終了しました。
終わりに、この見学会で、JFEスチール西日本製鉄所の皆様には各要所で丁寧な説明をしていただき、こころより感謝申し上げます。
以 上