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活動報告(東北・北海道)

「計装士のための再生可能エネルギーとその利用技術」

活動名「計装士のための再生可能エネルギーとその利用技術」
講師
アズビル㈱藤沢テクノセンター
ビルシステムカンパニー マーケティング本部
部長 福田 一成 講師
実施日平成28年(2016年)10月12日(水)13:30~16:30
場所ハーネル仙台 5F
宮城県仙台市青葉区本町2-12-7
参加者21名
主催計装士会
協賛(一社)日本計装工業会
報告者東北・北海道地区担当幹事  川崎 久
はじめに

 平成28年度東北・北海道地区の勉強会を、平成28年10月12日にハーネル仙台にて実施いたしましたので、ご報告申し上げます。

開会の挨拶

 開会にあたり、計装士会幹事 柴本覚様(アズビル」株式会社)より、 開会のご挨拶をいただきました。

計装士会 柴本幹事挨拶
講習会の様子
講習会内容

テーマ:『計装士のための再生可能エネルギーとその利用技術』

 下記の内容について広い視野で、再生可能エネルギーの長所短所、エネルギー資源の現状、 これまでの政策や歴史、そして今後の動向を踏まえた利用技術や事例等を多数ご紹介いただき、 計装士として携わるビジネス展開や知識についてご教授いただきました。

  1. 再生可能エネルギーとは
     ・再生可能エネルギーの定義・意義
     ・我が国の再生可能エネルギー推進の歴史
     ・今後の導入と技術開発の見通し

  2. 各種再生可能エネルギーの特徴と課題

  3. 再生可能エネルギー利用技術

  4. 欧州最新事例
    ・リオンスマートコミュニティ実証事業
    ・ドイツにおける太陽光・風力大量導入エリアでの需給制御 他

講師 福田一成様
おわりに

 本講義を受講させていただき、大変勉強になりました。

 講師である福田様は、国の政策に携わる多くの委員を歴任された経験と知識から、再生可能エネルギーの定義、枯渇性・非枯渇性といった時間軸などの基本的なエネルギーの資源としての知識。我が国の再生可能エネルギーの推進の歴史・国の政策。エネルギーの供給と需給の見通しと市場動向について。今後の利用に向けての特徴や課題。さまざまな再生可能エネルギーの用途と特徴などの知識。そして欧州の最新事例など、さまざまな観点から、計装士を取り巻くビジネスの変化と環境について解説を頂きました。

 我々計装士の日常業務からは一歩進んだ内容と知識では有りますが、刺激的な内容でした。
 また欧州での再生可能エネルギーの利用状況やスマートコミュニティの実証事業の紹介では、動画を交えた説明で、分かり易く現地の状況や取組みについて、設備の導入をご説明いただき興味を持ちました。
 今後の社会動向の中で計装士のビジネスフィールドはまだまだ多岐に渡り、広範に存在するものと思いましたし、刺激を受けました。

 最後に、ご多忙中にもかかわらず、講師としてご説明・解説頂きました福田様には厚く御礼申し上げるとともに、ご参加頂いた皆様の益々のご活躍をお祈り申し上げます。 

以 上

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コラム

今は昔 1975年頃

   会元計装士会事務局長

村尾 高明

1.海外で冷や汗をかいたエピソード

 当時、当時サウジアラビアでは、短期入国(トランジット扱い)のときには空港のパスポートオフィスにパスポートを預けなければ入国できませんでした。予約したホテルでは短期入国者はパスポートをパスポートオフィスに預けなければならないことを知りながら、パスポートの無い外国人は宿泊させられないと断られたのにはとんでもない所に来たと困惑しました。あちこち探して夜中の3時ころ、やっとパスポートの提示を求めない怪しげなホテルに部屋を取ることができました。
 入国時滞在が許可されたのは3日間だけでしたが、とてもこの期間では仕事にならなかったので滞在延長申請をすることなく2日間不法滞在しました。
 スポンサー(身元保証人?)に滞在理由のサポーティングレターを書いてもらい大事に身に付けていました。
 そして、入国6日目予約した飛行機に乗るべく空港に行きました。出発30分前に空港のパスポートオフィスの窓口に飛行機を予約した出国者のパスポートが約60冊並べられていて、各自探して自分のパスポートを取りその後チェックインするようになっていました。ところが、私のパスポートはそこに無かったのです。
 搭乗手続き終了まで残り時間30分程でした。滞在許可は切れているしパスポートはないし進退窮まった気持ちで、サウジアラビアの猛暑の中、汗が急に冷たくなりました。

2.その冷や汗ものの結末

 窓口の人に相談しましたが、話を全部聞いて理解したあとで薄ら笑いをしているだけです。
 空港ビルの隣のビルにパ スポートコントロールと書いてあったのを思い出しそのビルに駆け込みました。誰か職員を見つけて相談したい気持ちで、1階の廊下を突き当りまで行っても誰も通りません。2階に上がって初めて清掃扶がバケツを持って床を拭いていました。何を言っても3階を指差すだけです。
 何しろ残り時間はありません。
 3階に駆け上がっても廊下だけで人はいません。歩いて行くと廊下の中ほどの左側にアラビア語にPassport Office Managerと英語併記の扉がありました。
 助かった気持ちでノックしても返事はありません。部屋に入りましたが誰もいません。
 部屋には事務机が一つだけの閑散としたものでした。今は行動あるのみと机の引出しを開けました。鍵は掛かっていません。一段目はどの引出しもからっぽです。
やっぱり駄目かと思ったとき、「あった」左袖の2段目にありました。私の赤いパスポートだけが無造作に放り込んでありました。パスポートをつかんで廊下が無人なことを見定めて、見つからないうちに、捕まらないうちに階段を駆け下り空港ビルに駆け込みました。
 スポンサーのサポーティングレターに効力があったのでしょう、もう僕だけしかいないイミグレーションで出国スタンプがポーンと押されました。

3.日本では考えられないような「海外での常識」

 パキスタンのカラチの、サウジアラビヤ大使館にサウジアラビアの入国ビザを申請したところ、何故日本人がパキスタンでサウジアラビアの入国ビザを申請するのか理解できない、だから、日本大使館の保証文章を貰ってくるようにと言われた時の体験。
 日本大使館へ相談に行ったところ、職員のパキスタン人は親切に対応してくれましたが、日本人は話も聞かず全く相手にしてくれませんでした。日本人の大使館員に「こんにちは」と声をかけても完全無視でした。困ったときに助けてくれるのが大使館だと思っていましたが、それは間違いです。日本大使館は決してあてにならないことが海外での常識です。

4.思い出すと恥ずかしいこと

サウジアラビヤのジェッダにあるスークのはずれに趣味の切手売りが居ました。
 ちょうど 夜店のような一帖ほどの板に切手を並べて売っていました。
 そのとき見た外国の切手は見慣れないせいか、色鮮やかに美しく見えたので店の老人に思うまま誉めました。敬虔なイスラム教徒である老人はその切手を私にくれました。お金を払うといっても、切手を返すといっても聞き入れてもらえ ませんでした。
イスラム教徒の国では必要以上に誉めることは譲ってくれということと同じ意味であることを、その時つい忘れていたのです。その切手は10円程度の切手が並ぶ中で2000円くらいしました。

5.日本入国の裏技

 入国時、飛行機を降りた時点からロビーに出るまでどこからかカメラで監視されていると考えて間違いありません。ですから税関を通過するときにはすでに誰が怪しいかをコンピュータなどで係官に連絡済みです。そのため心配事があるときは、飛行機を降りたときから当たり前のような態度をしていなければなりません。どの係官の列の流れが速いか、係官は男性か女性かもチェックポイントです。(羽田の税関員のはなし)

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活動報告(中国)

『計装士のための再生エネルギーとその利用技術』

活動名『計装士のための再生エネルギーとその利用技術』
講師
福田 一成 講師
  アズビル㈱ ビルシステムカンパニー
  マーケティング本部 部長
実施日平成28年(2016年)7月27日(水)14:00~17:00
場所㈱中電工 本店電気ビル 11階会議室
  広島県広島市中区小網町6-12
参加者26名
主催計装士会
協賛(一社)日本計装工業会
報告者中国地区担当幹事 久城 啓史
概 要(項目)

 【内 容】
     ① 再生可能エネルギーとは
        ・再生可能エネルギーの定義・意義
        ・我が国の再生可能エネルギー推進の歴史
        ・今度の導入と技術開発の未投通し
     ② 各種再生可能エネルギーの特徴と課題
     ③ 再生可能エネルギー利用技術
     ④ 欧州最新事例
        ・リヨンスマートコミュニティ実証事業
        ・ドイツにおける太陽光・風力大量導入エリアでの需要制御 他
     ⑤ 質疑応答

福田講師勉強会の様子

受講風景

所 感

 多数の方が、これからの再生可能エネルギーの種類の多さに興味を持ち 知識が広がったと話されていました。
また、海外(欧州)の最新事例では動画による説明で、実態と将来の方向 性が分かり易い内容に魅了されました。
 最後に、今後とも、福田先生による計装士のための講義継続を切に願い 益々お元気で活躍されることを希望し厚く御礼申し上げます。

以 上

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活動報告(四国)

『計装士のための再生可能エネルギーとその利用技術』

活動名『計装士のための再生可能エネルギーとその利用技術』
講師
福田 一成 講師
   アズビル㈱ ビルシステムカンパニー マーケティング本部 部長
実施日平成28年(2016年)7月22日(金)14:00~17:00
場所サンポートホール高松 51会議室
  香川県高松市サンポート2-1
参加者25名
主催計装士会
協賛(一社)日本計装工業会
報告者四国地区担当幹事 佐藤 和宏
はじめに

 四国地区では、平成28年度上期の地区活動として、7月22日に勉強会を開催いたしました。以下に概要を報告いたします。

テーマ内容

  ① 再生可能エネルギーとは
    ・再生可能エネルギーの定義・意義
    ・我が国の再生エネルギー推進の歴史
    ・今後の導入と技術開発の見通し
  ② 各種再生エネルギーの特徴と課題
    ・再生可能エネルギー種類別普及量
    ・太陽光発電、風力発電、バイオマスエネルギー、太陽熱利用等の紹介
  ③ 再生可能エネルギー利用技術
    ・再生可能エネルギー導入に伴う系統課題
    ・対策技術(電源の出力調整、揚水式水力発電、蓄エネルギー等)
    ・スマートコミュニティによる需要側制御
  ④ 欧州最新事例
    ・リヨンスマートコミュニティ実証事業
    ・ドイツにおける太陽光・風力大量導入エリアでの需給制御
  ⑤ IoTの紹介とその利用による需要側制御と計装士の役割

福田講師

勉強会の様子

所 感

  講師の福田様がエネルギー資源学会で取り纏めを行っている「再生可能エネルギーの利用に関する調査研究」で調査された各種再生可能エネルギーの特徴や課題をご紹介いただくとともに、その課題に対応するための利用技術と、その中で計装士が携わっていける要素やエネルギー管理ビジネスについてご講演頂きました。
  これまで再生可能エネルギーという呼び方は、しっくりきていませんでしたが、今回、先生が説明された「枯渇性エネルギー(化石燃料、ウラン等の地下資源)に対する用語で、絶えず資源が利用される以上の速度で補充されて枯渇することのないエネルギー、非枯渇性を再生可能と訳した」という説明を聞き、ようやく判ったような気になりました。
  また、今回の講義では、再生可能エネルギーの種類が、多岐にわたることを紹介いただき、業種によっては、新しい知見が得られたのではないかと思います。
 震災後、発電における原子力比率を下げ、再生可能エネルギーの比率を高める政策としてFIT(再可能エネルギーの固定価格買取制度)が導入され、太陽光発電が大幅に増え、需給バランスに大きな影響を与えるようになりました。
  その対策としては、蓄エネルギー技術(揚水発電、蓄電池、水素貯蔵等)の利用や、需要側でのスマートコミュニティ化(蓄電池等の分散型エネルギーを含む需要側の高度な制御)などがありますが、 今回、欧州における最新事例としてフランスのスマートコミュニティやドイツの蓄エネルギーの実証事業を紹介いただき、その中で設備内の環境測定器類の設置や高度なエネルギーマネジメント制御装置の導入など、計装士が活躍できる場が多くあることがわかりました。今後、国内においても再生エネルギー等の対応設備が増えていき計装士の活躍の場が広がっていくことは間違いないと思いました。
  最後に、ご多忙中にもかかわらず講師をお引き受けいただいた福田様に厚くお礼申し上げるとともに、講師ならびにご参加いただいた皆様の今後とも益々のご活躍をご祈念致します。

以 上

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活動報告(中部・北陸)

第1部「建築物省エネ法の概要について」 第2部「リニア中央新幹線と名古屋駅周辺まちづくり構想」

活動名第1部「建築物省エネ法の概要について」
第2部「リニア中央新幹線と名古屋駅周辺まちづくり構想」

講師
第1部 国土交通省 住宅局 住宅生産課 建築環境企画室
           係長 岩田 朋大 様
第2部 名古屋市 住宅都市局リニア関連都心開発部
           リニア関連・名駅周辺開発推進課
           主査 加藤 慶一郎 様
実施日平成28年(2016年)7月1日(金)14:00~16:30
場所ウインクあいち
名古屋市中村区名駅4-4-38
参加者60名 (計装士会15名)
主催(一社)日本計装工業会
協賛計装士会
報告者中部・北陸地区幹事 柏原 達司
講演内容について

 第1部 「建築物省エネ法の概要について」
   住宅・建築物の省エネルギー性能向上を図る必要性
   住宅・建築分野に係る省エネ対策の経緯
   省エネ基準義務化等今後の取組方向

 第2部 「リニア中央新幹線と名古屋駅周辺まちづくり構想」
   名古屋駅の変遷
   リニア中央新幹線計画
   名古屋駅周辺のまちづくり

アンケート結果

  今回のアンケートにつきまして、記事については「まあまあ面白かった」、理解度は「まあまあ理解できた」、仕事との関連については「どちらかといえば役に立つ」との意見が多くあり、大変に好評でした。 第1部につきましては、「建築物省エネ法」の概略が理解できた。
  第2部につきましては、この先10年程に迫りましたリニア中央新幹線開通に向け、計画、および名古屋駅周辺のまちづくりに興味が高かったと思われます。

第1部 講演会風景
第2部 講演会風景
所 感

  平成22年、および平成26年に「改正省エネ法」が施行となり、今般、「建築物省エネ法」が施行されました。エネルギー自給率の低い我が国には皆が関心を持ち取り組まなければならない大変に重要な問題であり、とても今回の講演時間内で解説するは短すぎる状況でしたが、パワーポイントを使ったとても内容の濃い講義に皆さん食い入るように見、聞き入っていました。
  第2部のリニア中央新幹線に関しましては、中部圏の皆さんにはとても関心の高い事業であり、実際に現在開通に向け進んでいる状況の中、ともすると新幹線のルートばかりが報道に取り上げられていますが、地元の名古屋駅周辺のまちづくりがどのように考え、進められ ているのか、短い時間ではありましたが名古屋駅周辺の開発に直接携わってみえる講師のよどみの無い解説に納得させられました。
  今回は「建築物省エネ法」、「名古屋駅周辺まちづくり」と、違った局面での講演のように見えますが、新しいまちづくりには新しいアイデアを盛り込んだ建築物が計画されます。
  その建築物の省エネが多方面で関係していると考えますと、今回の講演会が大変に有意義なものであったと思われます。
  お忙しい中、講師を引き受けていただきました国土交通省 住宅局 住宅生産課岩田 明大様、また、名古屋市住宅局 リニア関連都心開発部 リニア関連・名駅周辺開発推進課 加藤 慶一郎様には、今後も健康に留意しつつ更にご活躍されますことを願い、改めまして御礼を申し上げます。ありがとうございました。

以 上

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コラム

日本全国どこでもジャズ

アズビル㈱

ビルシステムカンパニー・マーケティング本部

福田 一成

 

~全国のジャズスポット・ジャズフェスを巡って~

ジャズは米国の音楽である。しかし今やヨーロッパ、アジアをはじめ世界中にジャズを愛好するリスナーと、演奏するミュージシャンがいる。海外に行くとそれなりの街にはジャズスポットがあり、CD・レコードショップにはジャズコーナーがある。旅行では必ずチェックして行くようにしている。そして我が国にも全国津々浦々にジャズを聴ける、聴かせる、時には演奏させる場があるのである。多くはあまり目立たない、そして一般の方には近寄りがたい雰囲気を漂わせ、自分達の孤高の世界を作っているようにも見える場がある。
 このコラムでは、私がこれまでに出かけて行ってその土地の方々と親交を深めた全国のジャズスポットやジャズフェスを紹介します。
 まずは北から、札幌狸小路のジャマイカ。レゲエの店ではありません、50年以上続いている老舗です。
 巨大スピーカJBLパラゴンの周りにレコードがびっしり並んでます。青森はJazz Time Disk 、きれいなターンテーブルが二つ並んでいる昔ながらのジャズ喫茶、地元のファンが暑くジャズを語ってました。
 仙台、ここは一般にも有名な定禅寺ストリートジャズフェスがあります。どう見てもジャズではないステージもありますが、東北・関東のビッグバンドが集まるいくつかのステージはアマチュアジャズの殿堂です。
 私も会社のビッグバンドで4年ほど出演していますが、その楽しさは仙台の温かいリスナーの皆さんのおかげかもしれません。その仙台のちょっと北、鳴子温泉でもミニ定禅寺フェスみたいのがありまして、鳴子温泉音楽祭という、演奏者もリスナーも温泉入って、こけし眺めて、ジャズ(的な)音楽を聴けるフェスです、温泉にはジャズよりボサノバが似合うと勝手に判断し、ここにはボサノババンドで1回出演しました。
 で、ちょっと越後方面に行きますと、新潟の一つ手前長岡に「音食(ねじき)」という少々恐ろしい名前のジャズカフェがあります。ここは地元のビッグバンドでテナーサックスを吹いているマスターがジャズのCDやライブを聞かせるはずなのですが、私が行ったときはビッグバンド野郎だと知れて、自分のバンドの映像DVDをたっぷり見せられました。
バンドへの思いが場を作っているお店です。

青森Jazz Time Disk
仙台 定禅寺ストリートジャズフェス
長岡 音食

さて、地元の関東は飛ばしまして、静岡。ここも夏にジャズフェスやってまして野外のステージと結構充実したライブハウスでのステージが同時進行します。
 IN OUT というキャッチフレーズがついてました。いくつかのステージ見て、友人が最後にちょっと外れたところの「炉辺人」という店に連れて行ってくれて、もちろん楽器持参でしたが飛び入りで2ステージたっぷりセッションできたのはほんとに楽しかった思い出です。IN とOUTのステージ帰りや、明日出ますなんてミュージシャンが次々にやってきて、メンバーがその場で曲名言うとすぐ始まっちゃう息の合い方はジャズの醍醐味です。私はスタンダードブックのページめくって途中から参戦なんてのもありでしたが。それと同時に一つ隣駅にあるグランシップ静岡でビッグバンドジャズフェスティバルもやってて、2日目の午後はそこへ出かけました。ステージに2バンドが右左に並んで、次々に演奏していく静岡ビッグバンド連盟の企画でどれもハイレベルでした。そうビッグバンド連盟ってのは、80年代の前半にローグスってバンド主催している伊波さんが全国に仕掛けていったもので、私も当時名古屋にいて、地元のビッグバンドが競い合うBe Happy Jazz Fesってのに毎年出ていたものです。

青静岡 炉辺人
ジャズインラブリー
名古屋ボトムライン (レアサウンズ)

その名古屋ですが、今も健在の私の古巣バンド Rare Sounds Jazz Orchestraがよくリサイタルに使っているボトムラインやジャズインラブリーなど、ジャズスポットには事欠きません。Be Happyまだやってんですかね。本当は京都も捨て がたいのですがページも足りなくなるので大阪へ行きます。
 行きつけの店は、Royal Horse。
 ステージを演出する店の姿勢がいい、昔ながらのジャズライブハウス。出演者もどんなにベテランでもこの店では客一人一人に挨拶して回る礼儀を見せる。こういったのが本当の格式と思う。そうそう、神 戸のSONEもおんなじ雰囲気あるな、関西の遊び。そして値段は安い。ということで、大阪の宿泊は東梅田にするんですが、最近よく泊まるホテルの裏にインタープレイ8があることに気が付いた。山下洋輔の話にも出てくる伝説の店ですが、チャージなし、演奏が気に入ったらレジ横の壺に投げ銭入れてね、の緩い雰囲気もまたいい。
 山陽は倉敷、美観地区にあるアベニューはほぼ毎晩ライブやってます。地元のプロ、アマがたっぷり聞けます。海を渡って高松、元警察官のマスターのきれいなお店スピークロウはちょっと離れた住宅街にありながらライブもあります。
一方雑然とした(ピアノの上にレコードが山積み)UP-TOWNは音にうるさい頑固おやじの、でも選曲が絶妙なお店です。そのすぐ近くのmimosa bird は飲める中古レコード・CDショップです。テーブルのお菓子食べ放題。瀬戸内海を戻って 広島もいいお店がひしめきあってます。
 中国・四国へ行きます。
 広島もいい店があります、老舗Satin Dollは棚のレコードが美しく見えるように背表紙柄で並べてます、それでもマスターはすぐお目当てのレコードを出せるんです。Jazz in Mingas はその名の通りチャールス・ミンガス命のベーシスト井上博義さんのお店で、丸いカウンターで5~6人でいっぱいになるお店ですがそのカウンターの中で若手数人と毎日ライブやってます。目の前でベースがぶんぶん唸る迫力は他では味わえません。シャープス&フラッツのベースだったのですがビッグバンド時代は結構苦労した話も聞いたのが印象的でした。

大阪ロイヤルホース
仙神戸 SONE
広島 Jazz in Mingas

さて、とうとう九州へ行きます小倉のコルトレーンはショットバーです。
 博多はたくさんありますが、中洲のリバーサイドがおすすめ、地元のみならず九州在住のプロ・アマが毎晩集まってます。熊本は私が高校時代まで過ごした地です。
 通ったお店ソワレ、CATなどもうありませんが、上京と同時にできた小倉(おぐら)が老舗です、地元の学生がたむろしライブが頻繁に行われてます。そして最近開店したジャレットは一番のおすすめです。東京にもまだないハイレゾジャ ズスポットです。退職金はたいて装備した音源保存用のNAS(ネットワークアタッチトストレージ)と最高の再生装置を終日プログラム再生します。もちろんリクエストなどにはタブレット操作で割り込み、モニターにジャケット写真が同時に写ります。こんなハイテクジャズスポットほかにない!それに最近はライブも充実していて、最近佐藤允彦氏の伴奏でボーカルの上杉亜希子という豪華なセットもありました。

中州 リバーサイド
熊本 カフェジャレット
沖縄那覇 寓話

そして海を越えて沖縄。
 ここはもう本格的なお店がいっぱいですが私のお気に入りは、「寓話」です。決して広くないスペースに熱気むんむんでライブが繰り広げられます。ほかにもスナックみたいなところで結構うまい歌手が歌っていたり沖縄のジャズはすそ野が広いんです。
 さて、もどってお膝元の首都圏ですが、Blue Note, Cotton Club, など様々な有名店もいいのですがライトハウスを紹介します。客が4人も入るといっぱいの狭い住宅街のアパートの一室で、できるだけ人目に触れないようにおじいさんが一人でやってる店です。パスタの注文を受けてもすぐには茹でず、レコードを変えてからゆで始めます、茹でてる間にレコードを変えることはパスタにも音楽にもよくないようです。一説で国分寺から市ヶ谷に移転したピーターキャットを引き継いで営業し、今この店をやってるとか。そう、ピーターキャットって村上春樹がデビューしたころにやってた店です。私の自宅から歩いて10分のところですが絶対に場所を他人に教えるわけにはいきません。
 というところで時間(いやページ)もなくなりましたのでここらで。最後は今年横濱ジャズプロムナードでの演奏写真を添えましてお別れを。

アズビルブルーノーツ Live In Yokohama
Feat Voice Me Bass T
秘密のお店 ライトハウス

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活動報告(九州・沖縄)

ひびきエル・エヌ・ジー株式会社

活動名ひびきエル・エヌ・ジー株式会社
実施日平成28年(2016年)2月19日(金) 12:15~17:30
場所ひびきエル・エヌ・ジー株式会社
 北九州市若松区向洋町20-1
参加者13名
主催計装士会
協賛(一社)日本計装工業会
報告者九州・沖縄地区幹事 久保 一昭
1.はじめに

 ひびきエル・エヌ・ジー㈱は、2010年4月に資本金60億円、株主(西部ガス㈱90%、九州電力10%)にて会社を設立し、ひびきLNG基地として北九州市若松区向洋町にて、2014年11月1日にLNGの供給運用を開始しました。
 ひびきLNG基地は、日本海や東シナ海に通ずる響灘に面した臨海地区に位置し、 広大な敷地に海外からLNGを運搬してくる大型船舶受け入れの桟橋や、2基の大型LNGタンク、LNGを気化して都市ガスを製造する施設などが整備されています。天然ガスを西部ガス等のパイプライン網を通じ都市ガスとして、また、パイプラインが通じていないエリアには、LNGローリー輸送にて北部九州の各地へ供給している天然ガス広域供給拠点です。

2.概 要

  所在地   福岡県北九州市若松区向洋町 ひびきLNG基地
  主要設備  LNG基地
          敷地面積:32.6万㎡
          LNGタンク:PC地上式 18万KL×2基
                  (一般家庭80万戸分=約1年分)
          LNG気化器:水冷式(海水循環方式)
                  高圧用(55t/h×3基)
                  中圧用(50t/h×2基)
          LPGタンク:球形 950t×4基
          LNG受入桟橋設備:1式
          LPG受入桟橋設備:1式
          LNGローリー出荷設備:12口

ひびきLNG全景(模型)
施設説明
3.供給拠点
北九州地区
4.LNGタンクのエアレイジング概要

   LNGタンクにブロア(送風機)を設置し、タンク底部にある屋根(1,200t)の下に、送風ダクト(送風管)を通じて空気を送込み、空気の圧力で屋根を約34m押し上げる。

5.施設の特徴

  ①「災害対策」 ②「再生可能エネルギー設備」 ③「ひびき基地の緑化活動」等、安全・安心で地球温暖化抑制効果を図る施設となっています。

  ①「災害対策」
    津波対策として、最大津波予想海抜3.0mに対し、海抜7.0mの高さとなる防潮堤、更にその上部に高さ約5mとなる防潮林を基地全周(2,300m)にめぐらしています。電源は、商用電源2回線受電とし、さらにデュアル燃料の非常用発電機を備えるとともに、受電系には電源車の接続が可能な措置を行い、万全を期しています。
  ②「再生可能エネルギー設備」
    事務所で使用する電力に太陽光・風力・水力の再生可能エネルギーを有効利用しています。余剰電力は蓄電池に電気を蓄える等、省エネ・CO2削減に寄与しています。
  ③「ひびき基地の緑化活動」
    人、自然、社会と調和した環境共生基地を目指すべく、『ひびきの森植樹活動』を推進し、基地内へ現在までにどんぐりを主体に約10万本の植樹を行っています。将来的には15万本を越える植樹を目指しています。
    また、基地外のひびきどんぐり公園では、自然とエネルギー基地の調和を身近に感じるエリアとして、四季の彩りを感じる花々、美しい木々、広がる芝生、自然石のアートワークが織り成す憩いの空間を提供しています。
    このように、ひびきLNG基地は天然ガス広域供給拠点として北部九州に安全で安定した天然ガスの供給以外に、地球にやさしく、地域の環境保全に貢献すると共に“癒し憩い”を提供する施設となっています。

基地内中央監視室
4.おわりに

 福島原発事故から5年が過ぎ、地震・津波対策等施設建設に当たって高度な対応策が要求されています。ひびきLNG基地においても中央監視室の免震化や停電時の電源供給、津波発生に対応できる施設として近代的な熱源供給基地となっており、省エネルギー化や地球環境に寄与し、環境問題について考慮した取組もすばらしいと感じました。
 基地のご説明をして頂きました製造部長様始め関係者の皆様に心からお礼を申し上げます。

以 上

集合写真
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活動報告(関東・甲信越)

「計装士のための再生エネルギーとその利用技術」

活動名「計装士のための再生エネルギーとその利用技術」
講師
福田 一成 講師
  アズビル㈱ ビルシステムカンパニー マーケティング本部 部長
実施日平成28年(2016年)2月19日(金) 14:00~16:30
場所虎の門電気ビル会議室 (地下1階)
  東京都港区虎ノ門2-8-1
参加者31名
主催計装士会
協賛(一社)日本計装工業会
報告者企画・研修委員 袴田 昭夫
講演内容

 1. 再生可能エネルギーとは
    ・再生可能エネルギーの定義、意義、長所、短所
    ・化石エネルギーの時間軸、有限性
    ・地球のエネルギーの99.97%が太陽から
    ・我が国の再生可能エネルギー推進の歴史
    ・我が国のエネルギー供給の変遷
    ・今後の導入と技術開発の見通し
    ・2030年目標は野心的なのか
    ・再生エネルギーの本格利用に向けて

 2.各種再生可能エネルギーの特徴と課題
    ・再生可能エネルギー種類別普及量
    ・太陽光発電の用途と特徴
    ・風力発電の主要構成要素
    ・洋上風力発電の形態と水深の関係
    ・バイオマスエネルギー発電及び熱利用
    ・太陽熱発電

 3. 再生可能エネルギー利用技術
    ・再生可能エネルギー導入に伴う系統課題、対策技術
    ・スマートコミュニティの実証事業、電力アグリゲータ
    ・系統問題対策実証例

 4. 欧州最新事例
    ・リヨンコンフルエンス地区スマートコミュニティの実証事業事例及び視察時動画
    ・ドイツにおける太陽光、風力大量導入エリアでの需給制御事例
    ・Audi E-gas Plantの事例

福田講師
福田講師
聴講風景
聴講風景
所 感

 講義の前に奥住計装士会副代表幹事挨拶のあと、福田講師よる「計装士のための再生エネルギーとその利用技術」の勉強会を開催しました。
 講師のわかりやすい説明と講義 をうけ、アンケート結果にもあるように今回の勉強会出席者が良い内容で大変興味を、 持たれた勉強会でした。また、このテーマに関する欧州での最新事例も動画や写真も見 ることができ、私自身も大変良い勉強になりました。
 今回の勉強会にお忙しい中、ご出席頂きました会員皆様と計装士会関係者の皆様に感謝と御礼を申し上げますと共に、福田講師様にはご多忙中にもかかわらず貴重なご講演を頂きありがとうございました。

以 上

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活動報告(四国)

日本地下石油備蓄株式会社 菊間国家石油備蓄基地

活動名日本地下石油備蓄株式会社 菊間国家石油備蓄基地
実施日平成28年(2016年)2月5日(金) 9:00~18:30
場所日本地下石油備蓄株式会社 菊間国家石油備蓄基地
  愛媛県今治市菊間町
参加者20名
主催計装士会
協賛(一社)日本計装工業会
報告者四国地区担当幹事 佐藤 和宏
1.はじめに

 愛媛県今治市にある日本地下石油備蓄㈱ 菊間国家石油備蓄基地を訪問しました。

 日本地下石油備蓄㈱は、石油及び石油ガスの国家備蓄体制の維持を安全かつ効率的、機動的に実施し国家備蓄管理を担う独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)から国家石油備蓄基地の操業管理を受託している会社の一つです。

 日本地下石油備蓄㈱が操業管理している国家備蓄基地が3ヶ所あり、その一つが菊間国家石油備蓄基地となります。地下岩盤タンク方式で150万kl、日本の消費量の約3日分の原油を備蓄しています。

2.見学内容

(1) 机上説明  

総合管理事務所の視聴覚室で、ビデオ上映等による地下岩盤タンク方式の解説および建設工事の竣工までの経過について説明を受けました。
  地下岩盤タンク方式について、これまでは不透水の岩盤でタンクを作って原油を保持しているという誤ったイメージを持っておりました。実際には、岩盤は花崗岩で節理を持った構造体のため、その周りに地下水で水圧をかけることにより、原油は流れ出ずに保持されるということがわかりました。地下岩盤タンク方式のモデル実験では、模型地下岩盤タンクの内面に沿って水が流れ込み(湧水という)、タンクの下部にたまっていく様子は、非常に印象的な映像でした。
  地下岩盤タンクの下部ピットには30cmの堰が設けられおり、これを超えてピットに溜まった湧水は、底水排水ポンプで汲み出して排水処理設備へ送られ、底水排水ポンプはレベルコントロールで自動運転を行っているそうです。 湧水を排出することは、非常に重要で予備ポンプも設置されていました。
  日本地下石油備蓄㈱は菊間基地のほか岩手の久慈基地と鹿児島の串木野基地の2ヶ所の国家石油備蓄基地の操業管理をしていますが、菊間基地は、民家や隣接する太陽石油のタンク群などに近いため、それらを避けて建設されたために、7本ある地下岩盤タンクの長さは、同一の長さではありません。(ちなみに他の2か所の基地の地下岩盤タンクは支障のない山の中に作られたため、すべて同じ長さで、全体が幾何学的に長方形の整った形状です。)
  菊間基地は、地域の理解と共生をはかるため、地域住民等を対象とした計画の説明会や工事中の現場見学会、地下岩盤タンク完成時の竣工式やコンサートなど、各種イベントを開催して地域との共生に努力をしています。
  1995年2月にオイルインが終了して21年が経過しますが、国内の石油エネルギーの供給が不足するような事態が生じたことがないため、これまで、国内で一度も備蓄原油の緊急放出をしたことはないそうです。
  原油は、元々地下深くで作られた化石燃料で、掘り出して溜め込んだものであるから性状は安定しており、原油の性状を分析して長期間貯蔵していても問題ないことを確認しているとのことです。

机上説明

(2) 施設見学(写真撮影は不可)

  現場の施設見学は、バスに乗り、地下岩盤タンク下部に生成するワックスやスラッジを溶かすための蒸気を作るボイラ設備や、地下岩盤タンク底部からくみ上げた微量油分を含む湧水を処理する環境保全設備、不燃性ガス製造設備、地上シフトタンク(3.4万kl×4基、タンカー又は地下岩盤タンクからの油を一次受け入れて計量するタンク)などを見学しました。
  その後、バスを降り、地下部のサービストンネルに入り、地下岩盤タンクの受け入れ・払い出し設備および各種測定を行う設備がある受払竪坑上部室を見学しました。
  この竪抗上部室では、実際に地下岩盤タンク部と同じ岩盤(花崗岩)に触れることができる箇所があり、地下水が滲み出している様子を確認することができました。
  また、サービストンネルや竪抗上部室などの形状の変位や定点距離の測定を行っており、建設後からの変化を観察して、地下岩盤タンクの安全性・安定性が継続していることを確認しているそうです。

地下岩盤タンク入口に設置の碑
見学者集合写真 (総合管理事務所前)
おわりに

 四国地区の見学会は毎年2月頃と寒い時期の開催ですが、今回は、気温が低いものの天候に恵まれ、まあまあの見学日和でした。ご参加いただきました皆様には、本会運営へのご協力に感謝しております。
 今回は、四国地区内にある石油の国家備蓄基地の見学ということで、どんな設備を見学できるのか楽しみにしておりました。
 地上にある設備は、他でも見慣れた設備でしたが、地下エリアのサービストンネル内は、まさに秘密基地のような雰囲気で設置されている設備はすべて防爆仕様、例えば有線電話は昔ながらのダイヤル式など、この作業環境下では、作業を行う際に独特の作法を求められると感じました。
 参加者の皆様におかれましては、自社にない自分自身が知らない文化で動いている現場を見学する機会を得て、皆様の今後に、直接的、間接的にお役立て頂ける何かを一つでも見つけて頂ければ幸いです。また、次回の見学会も楽しみにお待ち頂ければと思います。
 最後に今回の見学会にご多忙な中ご協力いただいた日本地下石油備蓄株式会社菊間事業所の皆さまをはじめ、関係各位に厚く御礼申し上げます。高い技術力と強い基盤をもった企業として益々発展されますことをお祈りいたします。

以 上

カテゴリー
活動報告(中部・北陸)

愛知県衣浦東部浄化センター及び下水汚泥燃料化施設

活動名愛知県衣浦東部浄化センター及び下水汚泥燃料化施設
実施日平成28年(2016年)2月4日(木) 14:00~16:00
場所愛知県衣浦東部浄化センター及び下水汚泥燃料化施設
  愛知県碧南市港南町2-8-15
参加者28名
主催計装士会
協賛(一社)日本計装工業会
報告者中部・北陸地区担当幹事 寶満 栄樹
1.はじめに

 平成27年度の計装士会中部・北陸地区施設見学会は、愛知県衣浦東部浄化センターおよび浄化センター内に併設された下水汚泥燃料化施設を見学しました。

        【温室効果ガス削減による 掲載地球温暖化防止に貢献】

 これは愛知県衣浦東部浄化センターのスローガンですが、今回見学した施設の大きな役割を物語っており、有意義な見学会となりました。

2.概 要

  1) 施設の概略説明
  2) 施設見学(衣浦東部浄化センター監視室および現地施設)
  3) 施設見学(下水汚泥燃料化施設)
  4) 施設URL   http://www.pref.aichi.jp/uploaded/attachment/31858.pdf

(1)衣浦東部浄化センター見学
    施設責任者の方から、プロジェクターを使用し施設の概略説明をしていただきました。
    衣浦東部流域下水道は、愛知県で6番目の流域下水道として平成8年4月に供用開始し、碧南市、高浜市および安城市の一部を処理区域とした汚水処理を行っており、流入汚水量の増加に合わせ浄化センターの施設の増設を行っているとのことでした。
    また中央管理室では施設の監視状況を説明していただき、施設内では汚水の各処理工程を直接見学しました。

工場の概要説明

(2)下水汚泥燃料化施設
    衣浦東部浄化センターに設置されている下水汚泥燃料化施設は中部地方初として平成24年4月から施設(炭化炉)の供用を開始されました。
    下水汚泥燃料化施設では、当浄化センター、および他地区で下水を処理する過程から発生した汚泥を乾燥・炭化することで下水汚泥炭化燃料(炭化物)として再生します。
    約100t/日(約33,000t/年)の汚泥を処理し、炭化物を約8t/日(年間約2,700t)製造する能力を有しています。
    下水汚泥は大量の水分や有機物を含むため、一般的に容積を減らすためには焼却処分を行い、廃棄物として焼却灰が発生します。
    下水汚泥燃料化施設では下水汚泥を乾燥して容積を小さくし、さらに有機物を炭(エネルギー)として残すため、炭化物を発電用燃料として再利用することが出来ます。

設備説明

製造された炭化物は、隣接する中部電力(株)碧南火力発電所へ全量運搬され、同発電所で石炭と混合されて発電に利用されます。
  この施設は、DBO方式*として、20年間の事業運営を行っています。
 

 *DBO方式:PFI事業者に設計(Design)、建設(Build)、運営(Operate)を一括して委ね、施設の所有、資金の調達については公共側が行う方式     (会社案内パンフレットより)

3.おわりに

 本施設で製造した下水汚泥炭化燃料を発電に使用することは再生可能エネルギー導入への促進となり、石炭使用量(標準家庭1,270世帯分/年)および温室効果ガス(CO2換算約4,000t/年)の削減が可能であるといわれています。
 東日本大震災後の原子力発電所稼働停止に伴い、比較的低コストで安定的に電力供給できる石炭火力発電所が再び注目されており、温室効果ガスの削減に向けた取り組みは今後一層注目されると考えます。 このような時節に、下水汚泥燃料化施設を見学することができ、参加した方々は満足されたのではないかと思います。

 最後に、お忙しい中、見学の説明をして頂きました愛知県衣浦東部浄化センターおよび下水汚泥燃料化施設責任者の方々に感謝申し上げます。

以 上

浄化センター玄関前で見学参加者集合写真