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総会

第26回 計装士会通常総会のご報告

計装士会

代表幹事 大脇 剛

拝啓 会員の皆様にはご健勝のこととお慶び申し上げます。
新型コロナウイルス感染症防止対策を行い、第26回計装士会総会を3密を(密閉、密集、密接)避け規模を縮小して総会を開催いたしましたのでご報告いたします。

日 時 令和5年4月28日(金)

場 所 霞ヶ関コモンゲート西館 霞山会館ビル37階
     東京都千代田区霞ケ関3-2-1
     03-3581-0401
総 会 午後4時00分より「牡丹の間」

令和5年4月28日(金)霞ヶ関コモンゲート西館 霞山会館ビル37階において,第26回計装士会通常総会が開催され,以下に記載した次第により議案が審議され全て承認されました。

1.開会の辞

2.代表幹事挨拶

3.議長選出

4.議事録署名人選出

5.議案

令和4年度事業報告並びに収支決算の件

令和4年度会計監査報告

令和5年度事業計画並びに収支予算(案)の件

新幹事紹介の件

閉会の辞

          通常総会次第

代表幹事挨拶

ただ今ご紹介いただきました、代表幹事を務めさせて頂いております大脇です。

本日はご多忙中にも関わらず、また明日からはゴールデンウィークで大型連休に突入される人も多い中、皆様にはご出席頂きまして厚くお礼申し上げます。

 皆様もご承知の通り、ここ3年間に亘り世界の生活環境を一変させてきた新型コロナですが、5月8日から新型コロナの感染症法上の位置付けが2類相当から5類に移行し、治療費等の自己負担が発生するようになりますが外出等の制限及び健康観察等の制約もなくなります。基本的な手洗い・うがいの実践と密集時のマスク着用を行うなどの個人対策は引き続き実施する必要はあると思いますが、取りも直さず社会が活発に動き出すことは非常に喜ばしいことです。

当総会におきましても、一昨年・昨年とこの新型コロナの影響で規模を縮小して開催させて頂きました。

今年こそは例年に少しでも近づけたいと考えておりましたが、早期の会場手配などの制約より今回(2023年度)も同様に規模を縮小した形で開催させて頂きますことを、先ずはお詫び致しますとともに、ご了承頂きたいと思います。

 さて、2022年度はワクチン接種が進むことを期待し、諸行事の実施計画を立案し実施を試みましたが、年度初期の尚更の新型コロナ拡散状況から、各地方の諸行事の実施断念に至ったところであります。

その中で、見学会等のリアル実施が困難な状況が続くと見込まれることから、オンラインによる勉強会等を実施できる環境づくりを今年度の実施計画に織り込み、当会の発足時からのホームページ及びZoom等の通信環境是正、整備を行いました。 そうしたことから、2021年度内に実施しようと計画したオンライン講習会(光ファイバーと計装工事)を2022年度に実施できたことは、成果として皆様にご報告でき幸甚に思います。また、関東地区推進員の皆様の努力により、見学会(産業サイバーセキュリティ)を実施できたことにも感謝しております。

そうした中で、2023年度におきましては冒頭に申した通り、コロナ前と同様に社会活動が活性化することと思われますので、リアルな勉強会及び職場見学会等を計画して、少しでも以前の状況に近づけて活発な活動を推進し、会員皆様の技術向上に寄与していきたいと思います。

国内におきましては少子化問題に起因し、どの産業分野におきましても人手不足が深刻になっており、計装士等の技術者の需要は増え、なお一層に活躍の場が広がっています。

また、昨今の様々な分野で技術進歩は目覚ましく発展しています。そのような状況下で計装士は元より、計装工業会殿において今後検討されます資格の取得推進政策と歩調を合わせ、計装士各員の地位向上を目指してまいります。

2023年度におきましては、ご提案の計画を推し進めることに注力し、一般社団法人日本計装工業会様及び賛助会員企業様との連携により、会活動の活性化・会員の技術向上に努めてまいりたいと思いますので、引き続きご支援、ご協力をお願い致します。

会員の皆様・賛助会員等関係者様、そして本日ご出席頂いた皆様のご健勝を祈念するとともに、2023年度は新型コロナ以前の社会活動の下で、諸活動が滞りなく実施できることを願い、私の挨拶と致します。

          代表幹事
          総会風景
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コラム

Enclosure

ジョンソンコントロールズ株式会社

営業推進統括本部 設計統括部

井村 雅英

1.はじめに
 読者の皆さん、「エンクロージャ(Enclosure)」と聞いて何を思い浮かべるでしょうか。ある自己紹介の時に、「私の趣味は、エンクロージャを自作することです。」と言っても、ほとんどの方が首をかしげたことを思い出します。
 これからご紹介する「エンクロージャ」とは、スピーカユニットを収納し、ユニット本来の性能を発揮させるための箱のこと言います。

2.エンクロージャの役割
 ほとんどの方は「スピーカ」というと、四角い形をした音の出る箱というイメージがあるのではないでしょうか。
 もし、スピーカユニットをこの箱に装着せずに単独で音に変換しようとすると、振動板の前面から出る音と後面から出る音が干渉し、思ったより小さなしかも低音が含まれない音となってしまい、いわゆる良い音を再生することができません。
 そこで、後ろから出る音を箱の中に閉じ込めることで、前から出る音だけが視聴者の耳に届くようにするわけです。

3.エンクロージャの種類
 では、どんな箱でもよいのかといいますとそうではありません。実は期待するスピーカユニットの性能を十分に発揮できるように綿密な設計が必要となります。今回は設計方法などの詳細は割愛させていただきたいと思いますが、エンクロージャの主な種類と特徴をいくつか紹介させていただきます。

・ 密閉型
 図 -1のようにスピーカユニットの後側から出る音を箱で完全に封じ込めるタイプのエンクロージャです。単純な構造で大きな容積になるほどスピーカユニットの本来の音質を再現できるといわれています。

・バスレフ型
 図 -2のように密閉型の箱の前面に計算されたサイズのダクトを取り付けたエンクロージャです。これは、エンクロージャ内部の容積とダクトの空気抵抗によって、特定範囲の低音がダクトを通して前面に放出されるようになりますので、効果的に低音部分が増強される効果があります。小口径のスピーカユニットの低音を再生しにくい欠点を補う場合に採用されます。

図-1 密閉型
図-2 バスレフ型

・バックロードホーン型
 図 –3のようにスピーカ背面の音を徐々に断面積が広がる音道を通って前面に放出させる構造で、効率よく低音を増強するエンクロージャです。音道がラッパ(ホーン)の形状であるために、特徴的な音質となります。

図-3 バックロードホーン型

4.オーディオネットワーク
 次にスピーカの構成についてご紹介します。
 スピーカユニットの種類には、低音から高音までを一つのユニットで再生するタイプの「フルレンジ方式」とそれぞれの音域に特化したユニットを複数組み合わせた「マルチスピーカ方式」があります。聞いたことがあるとは思いますが、低音域用を「ウーハー」、中音域用を「スコーカ」、高音域用を「ツィッター」と呼んでいます。
 このマルチスピーカ方式では、それぞれのスピーカユニットに特定の周波数に限って信号を分配するための電気回路が必要となり、エンクロージャ内部にコンデンサやコイルを組み合わせたフィルタ回路を組み込む必要があります。

5.趣味としてのエンクロージャ作り
 10年ほど前に少々時間や金銭的に余裕ができたせいかエンクロージャ作りを再開することができました。
実際のエンクロージャ作りは、設計、材料の調達、加工(ほとんど手作業)、そして組み立てを行いながら、並行してオーディオネットワークの設計、製作、最後に塗装仕上げなど、比較的広範囲で製作期間も場合によっては半年ほどの作業となります。
そして、何といっても一番の楽しみは初めて音を再生する瞬間なのですが、期待通りの音が出てくれると苦労もひとしおです。

6.最後に

 いくつか製作したスピーカの紹介をさせていただきます。

  1. 少々大きめ(床置き)のスピーカセットですが、非常に気に入っております。中段のホーンは集積材を張り合わせた上に削り出した力作です!
  2. 卓上タイプスピーカセットです。7枚のフィンで構成された音響レンズで高音域到達範囲を左右に広げる効果があります。
  3. 自分用TVの外付けスピーカセットで、左右の低・中音用のスピーカと左右共通の低音スピーカを組み合わせた2.1chタイプです。
    なお、左上のスピーカは、6.5cmユニットでバックロードホーンを作ってみました。
  4. JBL Paragon 実物は横幅が2mを超えますが、1/5に縮小しました。スマートホンをつないで再生できるようにデジタルアンプを内蔵しています。
写真-1
写真-2

写真1:ALTEC A700 1/2スケールモデル
16cmウーハー(フロントホーン・バスレフ型)+ ウッドホーン + 2.5cmホーンツィッター

写真2:10cm(フロントホーン・バスレフ型) + オーディオレンズ付き4cm
ドームツィッター

写真ー3
写真-4

写真3:2.1ch 10cm, 6.5cmフルレンジ(ダブルバスレフ型) + 2.5cmドームツィッター、20cm密閉型ウーハー、写真内左上:6.5cmフルレンジ(バックロードホーン型)

写真4:JBL Paragon 1/5スケールモデル5cmウーハー(内蔵) + 2.5cmスコーカ + 2cmドームツィッター(内蔵)

【執筆者紹介】

井村 雅英(いむら まさひで)

ジョンソンコントロールズ(株)

営業推進統括本部 設計統括部

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活動報告(関東・甲信越)

産業サイバーセキュリティセンター見学会

活動名見学会
実施日令和4年(2022年)12月6日(火) 10:00~11:30
場所東京都秋葉原
参加者15名
主催計装士会
報告者企画・研修委員 稲生 充

1.はじめに

今回は、IPA独立行政法人 情報処理機構 殿 の施設にて、サイバーセキュリティ演習施設の見学会を参加者15名にて開催しました。施設管理、電力、車載制御などの演習用模擬プラントが用意されており、サイバー攻撃を受けた際にどの様な事象が起きるのか、またどの様な対策をしなければならないのか講師の方より説明を頂きました。

見学地が秋葉原という事も有り集団での移動を必要とせず、またマスクの着用、手のアルコール消毒の徹底を図ったうえでの短時間での開催という事で、感染リスクを極力抑えた見学会を実施する事が出来ました。

2.IPA独立行政法人情報処理推進機構 殿 概要
 (IPA:Information-technology Promotion Agency,Japan)

   設立:2004年1月5日

  (前身の「認可法人情報処理振興事業協会」の設立は1970年10月1日) 

2.IPA 殿 理念:

絶え間なく進化するIT社会の潮流や技術動向を広い視野で捉え、社会課題の解決や産業の発展につながる指針を示していくとともに、情報セキュリティ対策の強化や、優れたIT人を育成するための活動に取り組み、安全で利便性の高い“頼れるIT社会”の実現に貢献する事。

3.見学会内容

1)人材育成事業について

社会インフラ・産業基盤における各企業のIT技術者を対象として、産業界のサイバーセキュリティ戦略をリードしていく人材の育成に取り組んでいる旨、説明いただきました。

1年間にわたる講習の中で、IPA殿の施設内に設けられている各業界の制御計装システムを想定した模擬プラントを活用し、実践的なサイバー攻撃対策の演習などで現場のリスクへの理解を深めつつ、制御システム(OT)と情報システム(IT)の総合的な技術スキルの習得を目指しているとの事でした。

2)模擬プラントにおけるサイバー攻撃を想定した演習のデモンストレーション

熱資源再利用設備やビル管理システムなどの社会インフラ、産業基盤に関係する制御計装システムを模擬したプラントを用いて、サイバー攻撃を想定した演習のデモンストレーションを実演いただきました。

熱資源再利用設備では、遠隔操作によるタービンのトリップ、制御盤の誤動作、またビル管理システムにおいては、遠隔操作による停電・監視カメラの映像すり替え等がデモンストレーションできる設備が整っており、講習者に対して、制御計装システムのセキュリティレベルのリスク分析と、対策立案を養う為に活用している旨、説明いただきました。 

4.おわりに

ITの利便性が私たちの暮らしや豊かさをもたらす一方で、サイバー攻撃やコンピュータウイルス、不正アクセス等の脅威が存在し、より一層の情報セキュリティ対策が社会的な課題となっている事を鑑み、今回はIPA独立行政法人 情報処理機構 殿での見学会を企画しました。

我々、計装士会会員の各企業においては、制御計装システムの情報セキュリティ対策は避けられない事項であり、非常に有意義な見学会となりました。ご参加いただいた皆様にも、何か得ることがあったのであれば幸甚です。

最後に今回の見学会にご協力いただきましたIPA独立行政法人 情報処理機構 殿の関係者皆様に厚く御礼申し上げます。

集合写真
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活動報告(関東・甲信越)

光ファイバーと計装工事

活動名オンライン勉強会
講 師槇野  泰 講師
  株式会社ネットアルファ 常務取締役
小西 治彦 講師
  全国情報配線施工技能士会 理事
実施日令和4年(2022年)9月26日(月)~30日(金) 
参加者61名(オンライン)
主 催計装士会
報告者
企画・研修委員 稲生 充  太平電業㈱
        

1.はじめに

 今回は、新型コロナウィルス感染症の終息がまだ見えてこない状況下、集合しての勉強会は難しいとの判断から、計装士会としては初の試みとなりますが、オンラインにて勉強会を開催しました。勉強会の3ヶ月程前から、撮影・ビデオ製作会社((株)サンワ様)及び槇野先生、小西先生と打ち合わせを重ね、8月3日にビデオ撮影、その後編集・チェック作業を行い、9月26日~30日の間にビデオ配信にてオンライン勉強会を開催しました。以下に、内容につきましてご報告致します。

 

2.勉強会内容

1)テーマ「光ファイバと計装工事」

次の14項目に分けられ、勉強会が進められた。

  1. 光を用いた通信の今昔
  2. 光の性質
  3. 光ファイバの原理
  4. 光ファイバの特性
  5. 光ファイバの分類
  6. 光ファイバ心線の呼称と規格
  7. 光ファイバケーブルの表示
  8. 光ファイバの接続
  9. 光コネクタ
  10. 光ファイバの接続 <実演>
  11. 光ファイバの曲げによる損失の変化<実演>
  12. 光ファイバの施工・保守・運用
  13. 光ファイバの応用分野
  14. まとめ

ビデオ撮影の様子(槇野 泰 講師)

2)概要

 ① 光ファイバの分類

  屈折率(コアの特性)によって、シングル/マルチの2種のモードに分類できる。

  1. シングルモードファイバは、伝送モードが一つであり、信号減衰が少なく長距離

伝送に適している。市場品の約9割がこの種類である。

  • マルチモードファイバは伝送モードが複数あり、信号減衰が多く長距離伝送に適していない。但し、コア径が太く曲げに強い。また接続は比較的容易であり構内配線に向いている。

② 光ファイバの発注

メーカ毎に型式の表現が異なる為、型名呼称とその構成を見て要求される仕様

に合っているか判断する必要がある。

③ 光ファイバの接続

1. 接続方法は「融着接続」「コネクタ接続」「メカニカルスプライス」の3種類。

2. 融着の際に端面が同形状でなければならない。端面の研磨状態は次の4種類が

存在する。「フラット研磨」「PC研磨」「SPC(UPC)研磨」「斜め(APC)研磨」。

  • 光ファイバ融着機の種類は、「用途」と「調心方式」によって変わる。

「用途」は単心/多芯であるか、調心は外径/コア・クラッドで行うかで選択する。

④ 光ファイバの施工上の注意点

  1. 光ファイバは、衝撃・引張・曲げに弱い。その為、付設後に周囲へ注意喚起を

促す為にも、外装に着色等による識別表示が必要。

  • 布設時の許容曲げ半径は20倍以上、固定時は10倍以上となるように施工する。

  但し、繰り返し曲げにより脆性崩壊する点、急峻で曲げると伝送損失が増加

する点に注意する。

ビデオ撮影の様子(小西治彦 講師)

3.さいごに

本勉強会において、光ファイバ工事に関する一連の流れ(仕様選定→工事→試験)を

まとめて学習することができました。融着 / 試験の実演も含まれており、非常に

分かりやすい勉強会だったのではないかと感じております。勉強会参加者の

アンケート結果につきましても、「とても面白かった・面白かった」が80.9%。

「講演時間の長さはちょうど良い」が90.5%、「また出席したい」が66.7%と

肯定的な意見が多くありました。参加者皆様におきまして、今後の業務への一助

となる様な内容であったのであれば幸甚です。

最後に、ご多用中にもかかわらず、講師としてご説明・解説をいただきました

槇野 泰 先生、小西 治彦 先生には厚く御礼を申し上げるとともに、ご参加くださった

皆様のご活躍をお祈り申し上げます。

以上

計装士会代表幹事 大脇 剛
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コラム

釣 り

株式会社九電工

技術本部電気技術部

今吉 俊博

1.はじめに
  私は、工場関係の電気計装工事があるところ、全国各地を駆け回っています。趣味は「仕事」と言えれば、出張・転勤の多い私の部署では一番マッチしていると思いますが、残念ながらそうではありません。好きなことを挙げると「釣り」、「ゴルフ」、「自転車」、「土いじり」など多岐に渡りますが、飽きっぽい性格なのでどれも本腰を入れる訳でもなく、特に上手な訳でもありません。なので自信をもって皆様に紹介できるものはないのですが、一番進んで楽しんでいます「釣り」について紹介させていただきます。

2.釣り

  もともと釣りは幼少期より父に連れられて行っていました。学生時代は特に進んで行くという訳ではなく、誘われたら行くという程度でした。社会人になり、なぜか地方の沿岸部や離島での業務が多く、その様な場所では特に遊ぶところが多いわけでなく、観光地も早々に回ってしまい、すぐに時間を持て余すようになりました。ただ、自然がいっぱいな環境を逆手に取り、時間を見つけては大自然を相手にできる釣りに行くようになりました。

  初めのうちは気が向いたときにエサを買い、現地の方から道具を借りて釣りを楽しんでいましたが、次第にエスカレートしていき、現地で釣り道具を一式購入、仕事関係の方と徒党を組んで釣りに行くようになりました。現在も社内の釣り好きな方を定期的に集め、大海原へ出かけています。

  また、忘れてはならないのが、釣りは他の趣味と違い、魚との駆け引き以外の副産物があります。それは「釣果」です。もちろん釣り上げた魚のことです。これらを「食する」ことも楽しみの1つです。鮮度の良い魚を、自分の腕次第(私の場合ほぼ運)でいっぱい食べられるので、何事にも飽きっぽい私でも毎回集中して勝負しています。

  私にとって釣りとは、釣り自身を楽しむことは無論のこと、釣り好きな方々と友好を深め、釣果を美味しく食することができる楽・友・食の3拍子の揃った趣味と思います。

    

3.印象に残る釣果

  たいした腕前がある訳ではありませんが、私でも大物が釣れた!大漁だった!という印象に残っている釣りをご紹介します。

  私は、防波堤釣り、川釣りなども行いますが、食べることも目的の一つなので、大きく、美味しい魚が釣れる船釣りを好んで行っています。

   ※以下、魚名などは九州地方の呼び方で記述しています。

 1)対馬でタイラバ釣り

  「タイラバ」というタコやイカなどに似せたと思われるルアー(疑似餌)で釣る方法です。この時は、対馬での仕事が一息つき、現場の有志で釣りに行きました。対馬という土地柄、対岸に韓国を望み、船をさほど走らせずとも水深が100mを超える漁場と荒波がお迎えしてくれて、本土とは違う環境で大変楽しい釣りでした。釣果は魚群が濃い事もあり、ほぼ入れ食い状態の大漁でした。そのあとは馴染みの居酒屋に釣った魚を持ち込み、釣りメンバーと一緒に堪能しました。特にアラカブはどんな調理でも美味しく、刺身、煮つけ、唐揚げ、最後にみそ汁にしてもらい、余すことなく美味しく頂きました。

2)福岡で泳がせ釣り

  アジなどの生きた小魚を仕掛けに付け、そのまま海底まで落とし、根魚を狙う方法です。瀬や根と呼ばれる海底に点在する丘のような場所の上に船を付け、瀬から流されないよう船を操作し、瀬とその周りの魚を狙います。写真はその時に釣った約80cmのヒラメです。この時が初めての釣り方でしたが、まさしくビギナーズラックでした。家に持ち帰り調理しましたが、家で一番大きなまな板からもはみ出し、包丁が身の奥まで届かないなど、捌くのが大変でした。主に刺身にしましたが、身はプリプリ、贅沢に分厚く身を切って、大変美味しく頂きました。

3)福岡でイカの夜焚き

  夜中に漁船の照明を煌々と点灯させ、その光に寄ってきたイカをイカスッテというルアーを使って釣る方法です。人によってはルアーを10本ほど数珠繋ぎで釣る人もいて、食い気があると一度の投入で大量の釣果が期待できます。この釣り方で最高120匹も釣れたことがあります。その時の釣果が忘れられられず毎年必ず行っています。イカは何匹釣っても冷凍すれば魚のように味が落ちるという事はなく、むしろ味が良くなると言われています。120匹釣れた時は食べるのに3カ月掛かりましたが、全て美味しく頂きました。また人にお裾分けしても大変喜ばれました。

4)種子島でほろ引き

   いわゆるトローリングのような釣り方で、ルアーを漁船で引っ張り、それに食らいついてくる魚を釣る方法です。キハダマグロ、カツオ、シイラなどの回遊魚で、身の締まった魚がよく釣れます。写真は私が釣り上げたキハダマグロです。大きいもので2m程になるそうですが、種子島近海ではこのサイズが標準です。釣果は、一緒に行ったメンバーと刺身にして食べましたが、さすが鮮度抜群で、プリプリの食感、青物とは思えないまろやか味で美味しく頂きました。

4.さいごに

  近年、船釣りに行くと様々な方が参加されていると感じます。一昔までは船に乗っているのは常連の男性ばかりで、いかにも素人お断りみたいな雰囲気でしたが、最近は若い人達も多くなりましたし、一家総出や女性だけで参加される方などハードルが低くなったと感じています。また、竿、リール、仕掛け、エサなど全て船で準備してもらえる「手ぶらプラン」なるものやインターネットで簡単に予約ができるなど、素人の方でも簡単に参加できるようになっています。もし興味を持たれた方がいらっしゃったら、是非この機会に、大自然を満喫する開放感!魚との駆け引き!そして食べる喜び!を味わってみてはいかがでしょうか。

執筆者写真
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【必ず複製する事】報告用のテンプレート

活動名『在室者の気持ちに寄り添う新しい空調計装の世界』

講師
アズビル株式会社
ビルシステムカンパニー・マーケティング本部
営業部部長東郷 平八郎 氏
実施日令和元年(2018年)11月15日(金)14:00~17:00
場所株式会社九電工 福岡支店 1F 多目的ホール
福岡県博多市どこかのまち1-1-1
参加者33名
主催計装士会
協賛一般社団法人日本計装工業会
見出しはH6に統一

ここが本文です
シフトキーを押しながらエンターキーを押すと改行できます。
何も押さないでエンターキーを押すとブロックが代わるので文章間の距離が空きます。

こんな感じです

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活動報告

東北・北海道地区

東北・北海道地区
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コラム

レコードと昭和の原風景

太平電業株式会社

松本 浩

レコードの話です。

昭和38年(1963年)、テレビアニメの鉄腕アトムに未来の夢を馳せ、銀幕ではアラビアのローレンスでピーターオトゥールとアラブの文化に魅了され、初の衛星中継でケネディ大統領の暗殺が報道された年、私は福島県双葉郡楢葉町に生まれました。

駅裏の8畳3部屋の家で、祖父母と両親、父方の叔父叔母が3人、私と弟の9人での暮らしです。

お風呂、トイレ、釜屋(台所)は外にあり、雨の日は釜屋で料理した食事を、濡れないよう小走りで母屋の食卓に運びます。

その母屋は屋根からの雨漏りで、賑やかな洗面器の雨音演奏を奏でていました。

親戚が多く、毎年お盆に叔父叔母が家族を伴って里帰りすると、総勢20人ぐらいが狭い家に泊まります。

毎回、叔父叔母の子供のころの泣き笑いの四方山話で宴は大いに盛り上がり、私といとこ達はそれを楽しく聞いているのが好きでした。

そんな我が家でも、高度成長の時流に乗って、家の様子が少しずつ変わってきました。

まず裸電球が蛍光灯になり、四本足の白黒テレビが茶の間に陣取り、台所には冷蔵庫とガス炊飯器、お風呂場には絞り付き機能の洗濯機、続いて電子レンジ、カラーテレビが家に入ってきて、みるみる生活が便利になり、豊かさを実感できるようになりました。

父は、音楽とオーディオが趣味で、自分でべニア板と綿でスピーカーを作ったり、アルミの板の上にトランジスタやコンデンサを組み込んでラジオやアンプを作ったりして、好きな音楽を聴いていました。

1985年、営林署に勤めていた父が、木材を安く手に入れることが出来て家を新築しました。

時が経ち、2011年の震災で我が家は避難を余儀なくされ、私の家族は成田に住み家を移し、両親は2015年に実家に戻り現在に至っています。

少し痴呆になり、孫に何回もお小遣いをあげようとする両親ですが、たまに実家に帰り昔話をすると、戦争と高度成長の昭和を真面目に、強く、逞しく、イキイキと生きて来た人達の話は、私に勇気と元気を与え、あの人たちのように希望をもって生きていきたいと思わせてくれます。

今年の初めに父から連絡がありました。

断捨離を始め、買い取り業者を家に呼び、古いオーディオの山と相当の数のレコードを処分したそうです。

その時の買取価格が全部で3,000円。

父は売っては見たものの、その晩あまりに安い価格に腹を立て、翌日わざわざ一山越えて買い取り業者から買い戻して来たそうです。

私が帰省した時に、まだそのレコードがあったので見てみると・・・

出てきました懐かしのヒット曲!!

父の趣味からは、伊藤ゆかり、黛ジュン、リリイ、北島三郎、山本譲二、さくらと一郎、寺内タケシとブルージーンズ、風・・・

私のコレクションからは、当時大ファンだったアイドル桜田淳子、松田聖子、クイーン、ドナサマー、スージークワトロ、チューリップ、寺尾聡、アリス、サントラ盤・・・

今、巷はアナログのレコードブーム。

2020年上期に、アメリカでは1980年代からの30~40年間で、初めてレコードがCDの売り上げを上回ったそうです。金額にしてCDの売り上げが約138億円、レコードが246億円です。(アメリカレコード協会)

私は、家にあったEP盤だけを、レコードショップで処分しようと、東京に持ち帰りましたが、処分する気持ちになれずに、未だに部屋の棚の上に置いてあります。

このままもしかすると、再びアナログの温かみに触れたくなってプレーヤーを購入し、針を落して、懐かしいあの頃の音楽に包まれ、駅裏の我が家での生活を思い出してノスタルジーに浸りたくなってしまうかもしれません。

ちなみに、父は踏ん切りがついたらしく、買い戻したオーディオと残りのレコードを、別の買い取り業者に引き取ってもらったそうです。

松本 浩(まつもと ひろし)

太平電業株式会社

東京支店 執行役員 支店長

執筆者写真
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第25回 計装士会通常総会のご報告

計装士会

代表幹事 大脇 剛

拝啓 会員の皆様にはご健勝のこととお慶び申し上げます。
新型コロナウイルス感染症防止対策を行い、第25回計装士会総会を3密を(密閉、密集、密接)避け規模を縮小して総会を開催いたしましたのでご報告いたします。

日 時 令和4年4月27日(水)

場 所 霞ヶ関コモンゲート西館 霞山会館ビル37階
     東京都千代田区霞ケ関3-2-1
     03-3581-0401
総 会 午後4時00分より「牡丹の間」

令和4年4月27日(水)霞ヶ関コモンゲート西館 霞山会館ビル37階において,第25回計装士会通常総会が開催され,以下に記載した次第により議案が審議され全て承認されました。

1.開会の辞

2.代表幹事挨拶

3.議長選出

4.議事録署名人選出

5.議案

令和2年度事業報告並びに収支決算の件

令和2年度会計監査報告

令和3年度事業計画並びに収支予算(案)の件

新幹事紹介の件

閉会の辞

          通常総会次第

代表幹事挨拶

ただ今ご紹介いただきました、代表幹事を務めさせて頂いております大脇と申します。

本日はご多忙中にも関わらず、皆様にはご出席を頂きまして厚くお礼申し上げます。

 最近の新型コロナの状況は、3月初旬の第6波の最盛期は過ぎたようですが、東京では減少傾向になりつつも地方では増加の県もあるようで高止まりの状況かと思います。今後の動きも定かでは有りませんが、飲み薬等も治験が進み服用できるようになってくるようで、今後インフルエンザの様な扱いに移行するのでは、と期待しているところです。

当総会におきましては、一昨年・昨年とこの新型コロナの影響で規模を縮小して開催させて頂きましたが、先ほど申し上げた通り、今回(2021年度)も同様に規模を縮小し、マスクの着用はもとより、3密(密閉・密集・密接)を避けた形で開催させて頂きますことを先ずはご了承頂きたいと思います。

 さて、新型コロナによって2019年度の総会を2020年の7月に変更して縮小の形で行い、2020年度はワクチン接種が進むことを期待し、計画立案の上、諸行事の実施を試みましたが、新型コロナ拡散状況から諸行事の実施断念に至り、総会においても縮小して実施の経緯となったところであります。

2021年度においても同様の経過をたどり、社会状況から諸行事のリアル実施が困難となりました。

 上記の状況下でオンラインによる勉強会等を急遽計画する方向で進めようとしましたが、当会の発足時からのホームページ及びZoom等の通信環境が、現状に即していないことも判明したことから、通信環境の整備から必要となりました。そうしたことから、2021年度内に実施しようと計画したオンライン講習会が、2022年度にずれ込む結果となり、結果として、後で報告されますが2021年度の活動としては広報活動や会報発行などに留まったことを、先ずはお詫びしたいと思います。     2022年度の計画としては、これを踏まえまして通信環境の整備を盛り込みさせてもらいましたのでご承知おき願います。

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技術資料

サイバー攻撃の脅威、その現状と対策

執筆者

情報理工学研究科 知能機械工学専攻 電子制御システムコース

工学博士 新 誠一

講演会報告書作成:企画・研修委員

奥住 俊明

はじめに

本文です
 サイバー攻撃とは、ネットワークやサーバに対してIT技術を使って行われる攻撃のことを言 い、サイバーテロと呼ばれる場合もあります。初期はウェブサイトの閲覧機能を失わせたり、ホームページの改ざん、ウィルスの感染などがありました。
 ここ数年は特定のターゲットに特定の目的をもって攻撃を加える、いわゆる標的型攻撃が増加してきて大きな社会問題になってきています。企業や官庁から情報を盗んだり改ざんしたり破壊する行為が、現代社会における新しい脅威となってきています。
 近年は、サイバー攻撃の影響を受けづらいとされてきた電力・ガス・水道・交通・ビルなどの社会インフラを監視制御するシステムに対しても、その攻撃が発見され、重大な事象に発展する事例も出てきています。
 このような社会的背景の中、この分野の権威であられます新 誠一先生に、「サイバー攻撃の脅威、その現状と対策」と題して、情報システム分野と我々のビジネスフィールドである計装制御システム分野についての現状と対策について、講演していただきましたので報告します。

プロフィール

1980年 東京大学大学院工学系研究科修士課程終了、同年同大学工学部計数工学科助手
1987年 工学博士(東京大学)、同大学講師を経て1988年筑波大学電子・情報工学系助教授
1992年 東京大学工学部助教授、2001年同大学情報理工学系研究科助教授
2006年 電気通信大学教授現在に至る。