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活動報告(九州・沖縄)

光ファイバーと計装工事

九州・沖縄地区担当幹事

今吉 俊博

活動名勉強会「光ファイバーと計装工事」
実施日令和6年(2024年)9月30日(月) 13:30~15:30
場 所(株)九電工 福岡支店 1F 多目的ホール
講 師講演 槇野  泰 
   株式会社ネットアルファ 常務取締役
実演 小西 治彦 
   全国情報配線施工技能士会 理事
参加者会場:23名
Web:22名  計:45名 
主催計装士会
報告者九州・沖縄地区担当幹事 今吉 俊博

1.はじめに

 計装士会 九州・沖縄地区の活動は、新型コロナウィルスのパンデミックにより長く中断していましたが、昨年度(令和5年度)より施設見学会をまず再開し、今年度より勉強会についても再開いたしました。今回の勉強会は、パンデミック直前の令和元年度以来、5年ぶりの開催となりました。

 テーマに関しては、他会場で大変好評いただいている光ファイバに関するものを選定し、ご参加頂いた方々におかれましても、大変ご興味をもってご受講頂けたのではないかと思います。

2.勉強会概要

1)光ファイバの原理、特性、分類

 ①基本構造

  光の通路コアと、光を封じ込めるクラッド  により構成(屈折率 コア>クラッド)

槙野講師による講演風景

②光ファイバの損失

 〇光損失

 ・散乱損失・吸収損失・境界面での散乱と曲 がりによる損失

 〇伝送帯域

  ・モード分散・材料分散・構造分散   ③光ファイバの分類

  ・材料構成による分類

   石英系ファイバなど6種

  ・屈折率分布による分類

   大きく分けてMMとSM

  ・屈折率分布による分類

   SI、GI、SMの3種

講演風景

④光ファイバ芯線の呼称と規格

 ・ISO/IEC 11801 

  MM:OM1~5の5種、

  SM :OS1、OS1a、OS2の3種

 ・JIS C 6820他

 ・Ethernet規格

⑤光ファイバケーブル表示

 メーカーごとに表記が違う。

2)光ファイバの接続と試験(実演)

 ・融着作業の実演

 ・融着器による芯線の判別

 ・異種芯線で融着

3)光ファイバの施工・保守・運用

  ①施工上の注意点

  ・衝撃に弱い                                        

  ・繰り返し曲げで脆性破壊する

  ・急峻な曲げで損失増加

  ・張力により破断する

  ・敷設中 仕上外径の20倍以上

  ・固定時 仕上外径の10倍以上

  ②施工上の確認、試験

  ・外観検査

  ・OTDRによる損失測定(実演)

4)光コネクタ                    SC、FC、MTなど多種多様 

小西講師による実演風景

3.さいごに

 今回の勉強会では、光ファイバに関する講義に加え、融着作業、減衰試験などの実演を交えることで、大変興味深いものになったのではないかと思います。

  この勉強会によりご参加頂いた方々の光ファイバに関する知識が深まり、今後の業務へ少しでもお役立て頂けたら幸いです。

 さいごに、お忙しい中ご講義、ご実演を頂きました槇野 泰様、小西 治彦様に深くお礼申し上げます。

                                    以上

【執筆者紹介】

今吉 俊博(いまよし としひろ)

株式会社 九電工

技術本部 電気技術部 

電気技術二課 電気プラント 

担当課長