活動名 | 『プラント計装工事における設計の現状と今後』 講師 村重 宜宏 講師 千代田システムテクノロジーズ㈱ 経営企画室長 |
実施日 | 平成25年(2013年)7月18日(木)14:00~17:00 |
場所 | サンポートホール高松 62会議室 香川県高松市サンポート2-1 |
参加者 | 18名 |
主催 | 計装士会 |
協賛 | (一社)日本計装工業会 |
報告者 | 四国地区担当幹事 土田 雅彦 |
はじめに
四国地区では、平成25年度上期の地区活動として、7月18日に勉強会を開催いたしました。
以下に概要を報告いたします。
講習内容
①プラント計装工事設計の現状(国内プロジェクトと海外プロジェクトの違い)
・計装工事の種類
・計装工事設計
・作成する図面とその内容
・計装工事設計の課題
②プラント計装工事設計の今後
・計装工事設計の体制
・標準化の推進
・eICL(Instrument Construction List)
・eMTO(Material Take Off)
・eBOA(Bulk Order Assistance)
・計装工事設計ガイド
③2D-CADの現状と今後
・計装設計における2D-CADの位置付け
・CADの歴史
・CADのシステム概要
・AutoCADとMicrostationの互換性
・3Dから2Dへの変換
・エンジニアとして知っておく事
④3D-CADの現状と今後
・3D設計の背景と今後
・3D事例説明
・3D設計のWork Flow、Activity
・3D設計のメリット
・3D設計 現状の問題点と改善案
所 感
プラント計装工事設計について、各種計装工事(計器室内工事、現場計器取付工事、導圧配管工事、空気配管工事、計装配線工事、ケーブル布設工事)の国内と海外の違い、ならびに今後工事設計を効率的実施かつ品質確保するための解決策(IT化、標準化等)、標準化策としてCAD活用の有効性を、カタールやサハリンでの海外LNGプロジェクト等に従事された経験に基づきご講演いただきました。
海外での計装工事設計では、計装工事材料(安価な船輸送)の工事工程に支障ない納入および埋設ケーブルルート工事図面の早期作成(埋設ルート掘削は初期の土木工事で施工)、海外規格の理解・反映、作業員(多国籍多人数)の技量に合わせた内容がキーポイントであるが、これらが国内と随分違うことがわかりました。また、工事設計の標準化にはCADの活用が有効であること、加えて従来の2D-CADと3D-CADの双方活用により現場設備の干渉有無チェックやケーブルトレイ等計装工事の早期着手による工事量平準化にも可能性があることがわかりました。
さらに、3D-CADはプラント建設完了後も、設備改修工事の設計だけでなくプラント運転訓練等への活用可能性が期待できることもわかりました。
本テーマは、私達参加者が知らない海外事情やCAD活用の情報であり、興味深く、新しい知見を得られ有意義でした。
最後に、ご多忙中にもかかわらず講師をお引き受けいただいた村重様に厚くお礼申し上げるとともに、講師ならびにご参加いただいた皆様の今後とも益々のご活躍をご祈念致します。
以 上