活動名 | 『計装士のためのビジネス&パブリックポリシー』 講師 福田 一成 講師 アズビル㈱ ビルシステムカンパニー マーケティング本部 部長 |
実施日 | 平成27年(2015年)7月23日(木)14:00~17:00 |
場所 | サンポートホール高松 64会議室 香川県高松市サンポート2-1 |
参加者 | 19名 |
主催 | 計装士会 |
協賛 | (一社)日本計装工業会 |
報告者 | 四国地区担当幹事 佐藤 和宏 |
はじめに
四国地区では、平成27年度上期の地区活動として、7月23日に勉強会を開催いたしました。以下に概要を報告いたします。
テーマ内容
① パブリックポリシーとは
・戦後の経済政策俯瞰
・エネルギー政策の変遷と計装のビジネス
・環境政策と計装のかかわり
② 震災後のパブリックポリシー~省エネ・低炭素化・節電・事業継続政策と計装技術
・震災前後のエネルギー政策の変化と省エネBEMS
・BASのエネルギーBCP対応
・東日本大震災時のクラウドデータによる電力需要分析と節電効果調査事例
③ 最新政策と計装~省インフラという技術
・省インフラとは
④ 動き始めた省インフラ政策
・省インフラを取り入れた公共施設総合管理計画
・国土強靭化と地方創生
・省インフラに求められる技術と人材
⑤ 次世代計装技術の展望
・BASおよびCEMS
・EV充電に対応するビル管理システム
所 感
講師の福田様が経済産業省等の省エネルギーなどに関する各種検討委員を歴任した際の、エネルギー管理システム等の計装ビジネスでは政策の影響が大きいとの経験に基づき、震災前後のエネルギー政策および環境政策の変化、国土強靭化、地方創生への取り組みなどを受け、今後展開が期待されるエネルギー管理ビジネスや省インフラへの対応などの計装ビジネスについてご講演頂きました。
震災後の節電において施設内のエネルギー使用状況を見張るBEMSが節電ツールとして政策的に広まりましたが、これをBAS(ビル・オートメーション・システム)の一部として、停電発生時の復旧完了までの自動システムとしてエネルギー事業継続を実現できている事例を紹介頂きました。
また、日本では、今後人口が減少し、モノもサービスも市場が縮小していくことになるが、行政は、減少する予算でインフラを維持するため、機能維持を最優先とし、施設を大幅に減らして維持費を削減する省インフラによりインフラ長寿命化を政策的に進めることになるという見解を紹介いただきました。
省インフラの実現には、
・いろんな課題を知って繋ぐ人材
・異なる機能をシステム化していく人材
・モノではなく機能を中心に考える人材
が求められており、計装屋には、そういう人が結構いるとの話を頂きました。
今後、省インフラという新しい取り組みが普及すると、計装ビジネスの業務範囲が広がるとのお話で、計装ビジネスの更なる発展に期待が持てるご講演でした。
最後に、ご多忙中にもかかわらず講師をお引き受けいただいた福田様に厚くお礼申し上げるとともに、講師ならびにご参加いただいた皆様の今後とも益々のご活躍をご祈念致します。
以 上