活動名 | 「計装士のためのビジネス&パブリックポリシー」 講師 アズビル㈱ ビルシステムカンパニー マーケティング本部 部長 福田 一成 講師 |
実施日 | 平成27年(2015年)10月22日(水)13:30~16:30 |
場所 | ハーネル仙台 6F 宮城県仙台市青葉区本町2-12-7 |
参加者 | 20名 |
主催 | 計装士会 |
協賛 | (一社)日本計装工業会 |
報告者 | 東北・北海道地区担当幹事 川崎 久 |
はじめに
平成27年度東北・北海道地区の勉強会を、平成27年10月22日にハーネル仙台にて実施いたしましたので、ご報告申し上げます。
開会の挨拶
開会にあたり、担当幹事でおられる西川博康様(東芝プラントシステム株式会社東北支店)より、 開会のご挨拶をいただきました。
講習会内容
テーマ:『計装士のためのビジネス&パブリックポリシー』
下記の内容について広い視野で、計装士とパブリックポリシーとして、政策とビジネスの係わり、省エネ、省インフラ、計装技術の将来展望などについて説明・解説を頂きました。
1. パブリックポリシーとは
・戦後の経済政策俯瞰
・エネルギー政策の変遷と計装のビジネス
・環境政策の変遷と計装のかかわり
2. 震災後のパブリックポリシー
~省エネ・低炭素化・節電・事業継続政策と計装技術
・震災後のエネルギー政策の変化と省エネBEMS
・BASのエネルギーBCP対応
・東日本大震災時のクラウドデータによる電力需要分析と節電効果調査事例
3. 最新政策と計装~省インフラという技術
・省インフラとは
4. 動き始めた省インフラ政策
・省インフラと取り入れた公共施設総合計画
・国土強靭化と地方創生
5. 次世代計装技術の展望
・BASおよびCEMS
・EV充電に対応するビル管理システム
おわりに
本講義を受講させていただき、大変勉強になったと感じています。
講師である福田様は、国の政策に携わる多くの委員を歴任された経験と知識から、私たちが係わる日常業務の視点とは異なる、パブリックポリシーとビジネスという観点から、計装士を取り巻く政策とビジネス環境について、また、それとの係わりや技術についてご説明、解説を頂きました。
時代の変遷によるニーズの変化、そして東日本大震災前後でのパブリックポリシーの変化の中で求められる省エネ、低炭素社会、BCPの流れとの計装技術やBEMSの係わりなどは、現在の社会ニーズを反映した内容で有りました。
また、現在の日本のおかれる状況として、インフラの老朽化が進み、市場の縮小時代の背景の中で、現在の政権でも掲げる「国土強靭化」「地方創生」といった政策の下で関連予算が立案・推進され、従来の大規模インフラから省インフラという形で動き始めたこと。
長寿命化や合理化(コンパクト化、多機能集約化、分散化、バーチャル化など)の必要性と今後のビジネス展開の必要性、可能性。そして、すでに公共団体や地方自治体は地方創生・地域活性化の政策の下で取り組みを始めている社会状況であることが良くわかりました。そして省インフラという技術は今後必ず必要となる不可欠な技術であることが良く理解できました。
また昨今、省エネや低炭素社会の実現という社会情勢の中で、スマートシティー、スマートエネルギーとBASの連携や、電気自動車の充電とBASの連携などの必要性、クラウド制御技術など、近い将来必要となる次世代の技術について解説いただき、我々のおかれているビジネス環境の変化と、計装士に求められる新たなビジネスチャンスも感じられました。
最後に、ご多忙中にもかかわらず、講師としてご説明・解説頂きました福田様には厚く御礼申し上げるとともに、ご参加頂いた皆様の益々のご活躍をお祈り申し上げます。
以 上